十数時間寝た。ときおり何回か連絡を返したりしたという記憶はあって、それがいつだかぼんやりと溶けていく。昨日の夜、いつどのように蒲団にもぐりこんだのか、とか、何かやらないといけないことがあったような、とか、さっきみたはずの夢と同じように流れ…
父は僕を偏愛した。末っ子として、三度目ではじめて得た同性の子として、そしておそらくは教育に成功した子として。父は人格者だったから、傍観者が一瞥するだけでは周囲への愛情の降り注ぎ方と僕に対するそれとの間で見分けがつかなかったかもしれない。し…
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